女性の多くが悩む「セルライト」
女性の多くが悩む「むくみ」ですが、むくみを放っておくことが「セルライト」を引き起こしてしまうと言われます。多くの美容関係の広告でも、むくみや冷えの人はセルライトができやすく、セルライトによって更にむくんだり冷えたりすると記載されています。実のところはどうなのでしょう?
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肥満がセルライトの原因ではない
たしかに、皮膚にできた凸凹は気になりますね。そんなセルライトは太っている人だけに付く脂肪の塊だと思われがちですが、それは間違いで、太っていない人にもセルライトはできます。そもそもセルライトの正体は脂肪なわけですが、脂肪細胞の肥大化やむくみなどが原因でリンパ管や毛細血管が圧迫されることによって起こるとされています。肥満がセルライトの原因ということではないのです。
代謝が悪いことが頑固なセルライトに
リンパ管や毛細血管が圧迫されると余分な水分や老廃物が排出されずに溜まってしまいます。これが酸素や栄養素の運搬を妨げますから、更に代謝を悪くしてしまうわけです。代謝が悪くなると、脂肪細胞は燃焼されにくくなりますから、溜まった老廃物や余分な水分が脂肪細胞にこびりつくようになります。 するとコラーゲンが老廃物の付着した脂肪細胞に絡みつくようになり、さらに頑固なセルライトになるといわれています。
美容業界と医学会では、セルライトに対する見解が異なる?
実は上記の説明は、美容業界における定番の解説です。医療界における解釈では、医学的には、セルライトが原因とされる肌の凹凸は、皮下脂肪が溜まった結果、肥大した脂肪細胞から分化している線維芽細胞が皮膚の方に引っぱられた状態に過ぎないというのが一般的な見解であるようです。
女性にセルライトが多く見られるのは、もともと皮下脂肪が多いためであり、これらは病気や異常と見なされてはいません。また、むくみとセルライトの関係に関してもはっきりわかっていないというのが医学会の見解のようです。
そもそも「セルライト」とは?
セルライトは、「Cellule(細胞)+ ite(鉱物)」の合成語としてフランスで生まれた言葉です。そして、主に美容(エステ)業界、健康食品業界でダイエットの広告等に用いられる言葉で、実は医学用語ではありません。
意味は腹部・臀部・大腿部に不均一かつブロック状に存在する組織(皮下脂肪)のことを指します。エステサロンなどにおいて、セルライトかどうかは外見上の特徴で判断されています。
では、通常の皮下脂肪とセルライトの違いについてですが、セルライトは「脂肪組織に老廃物や水分が溜まったもの」「脂肪細胞同士が付着してできる脂肪の固まり」「リンパ液の固まったもの」「成分のほとんどはコラーゲン」というような様々な説があるのですが、実は「これがセルライトです!」というような医学的な定義はありません。
それは、セルライトと呼ばれる箇所の脂肪組織と通常の皮下組織は全く同じであるからです。要は、「見た目」だけがセルライトと判断される材料になるわけです。
セルライトの解消には?
美容業界や健康食品業界などの関連業界では、セルライトは脂肪が変形して固まってしまっているため通常の皮下脂肪に対する対処法では解消できないと説いています。マッサージから美容整形手術にわたる特別な治療や、専用の食品を用いる食事療法が必要であるとしていますが、実はこれもはっきりしたことが言えないのが現状のようです。
よく聞く「むくみが原因でセルライトができる?」ということでも、医療の専門家に言わせると「日常のむくみ程度では脂肪組織が増えることは無い」ということなので、セルライト解消には、運動とカロリー制限を組み合わせることによる通常のダイエットで皮下脂肪が減少すれば、セルライトと言われる凸凹の脂肪も減少し目立たなくなると言われています。