冷え性とむくみの関係は?
「足がむくむのは冷え性だから」というようなお話も聞いたことがあるかもしれません。女性の多くが訴える「冷え性」は、閉経後などに起こるホルモンのアンバランスからくる自律神経の乱れが大きく関わっています。
自律神経の乱れが冷え性の原因
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」がありますが、この自律神経の働きのバランスが崩れ、交感神経系が優位になると末梢の血管が収縮し、手足や腰の冷えなどのいわゆる「冷え性」の他に、手足のしびれや動機、息苦しさ、顔のほてり、など、実に多彩な症状が出てくるものです。
冷え性とむくみには直接的な関係はない
自律神経のバランスが崩れたうえに、運動不足などの要因が合わさることで、いっそう足に血液がうっ滞しやすくなり、これが手足のむくみ傾向になることはありますし、冷え性に伴う慢性的な血行障害が原因でむくみの症状が出る場合もあります。
しかし多くの場合は、手足のしびれ、腫れぼったいという感覚的な症状を、むくみとして感じてしまっているだけで、実際のところは手足の冷えとむくみの直接的な関係性はないと考えられているようです。
「身体を冷やすとむくむ?」のは間違い?
夏などに長時間クーラーに当たりすぎると、身体や手足が冷えてしまい”むくみが出る”と思われていますが、これも身体を冷やすことが直接的にむくみを引き起こしているのではなく、冷えすぎると身体が縮こまってしまったり、寒さのために厚着や重ね着などから身体を動かしにくくなり、これが結果的に運動不足につながり、筋ポンプ作用が低下してむくみが起こりやすくなっていることが考えられます。
生理学的にいえば、血管内を流れる血液が増えて血管透過性が亢進する暑い環境の方がむくみやすくなります。